外付けHDDをPCに接続したのに認識されない、ドライブが表示されない、エラーが出る…そんな経験はありませんか?
外付けHDDは便利ですが、突然認識されなくなることがあります。原因はケーブルやポート、電源、ドライバ、ファイルシステムなどさまざまです。
本記事では、Windows・Mac両方に対応した外付けHDDが認識しないときの解決法を詳しく解説します。
初心者でも順を追って対応できるよう、手順ごとに説明していますので、トラブル解消の参考にしてください。
1. 外付けHDDが認識しない原因とは?
外付けHDDがPCで認識されない場合、主に以下の原因が考えられます。
- USBケーブル・ポートの不良
- ケーブルが断線していたり、接触不良になっている。
- USBポート自体が故障している。
- HDDの電源不足
- 2.5インチHDDやSSDはバスパワーで動作しますが、容量や仕様によっては電力不足になることがあります。
- 3.5インチHDDはACアダプタが必要です。
- ドライバやOSの不具合
- Windowsの場合、ドライバの破損や認識遅延によってドライブが表示されないことがあります。
- macOSの場合も同様に、再起動やSCSI/USB再読み込みで改善することがあります。
- ファイルシステムの非対応
- WindowsでMacフォーマット(HFS+)のHDDを接続すると認識されない。
- 逆にMacでNTFSのみのHDDを読み込む場合も制限があります。
- HDD自体の故障
- 物理的に壊れている場合、音が出ない・カチカチ音がするなどの症状があります。
- この場合は修理やデータ復旧サービスが必要です。
2. 基本的な確認手順
2.1 ケーブルとUSBポートを確認
- 別のUSBケーブルで試す
- 別のPCやポートに接続して認識するか確認
- USBハブを経由せず、直接PCに接続する
2.2 HDDの電源を確認
- 3.5インチHDDはACアダプタが正しく接続されているか確認
- 2.5インチHDDは別のUSBポートやY字ケーブルで給電を強化する
2.3 PCを再起動する
- ドライバの不具合や認識遅延は、再起動で解消されることがあります
- Windowsでは「安全な取り外し」をしてから再接続すると改善する場合があります
3. Windowsでの具体的な解決法
3.1 ディスクの管理で確認
- 「スタート」→「ディスクの管理」を開く
- 外付けHDDが表示されているか確認
- 表示されている場合:
- ドライブ文字が割り当てられていない → 右クリックで「ドライブ文字とパスの変更」
- 未初期化 → 初期化を行う(データ消失に注意)
3.2 デバイスマネージャーで確認
- 「スタート」→「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスクドライブ」や「USBコントローラー」を確認
- 認識されていない場合:
- デバイスを右クリック → 「デバイスのアンインストール」 → PC再起動
- ドライバを最新に更新する
3.3 ファイルシステムの問題を確認
- Windowsは NTFS / exFAT / FAT32 に対応
- macOSフォーマット(HFS+ / APFS)の場合、Windows単体では読み込めません
- その場合は「MacDrive」や「Paragon HFS+」などのユーティリティを使用
3.4 チェックディスクでエラー修復
- コマンドプロンプト(管理者)を開く
chkdsk X: /f
(Xはドライブ文字)を入力- エラーを検出して自動修復

4. Macでの具体的な解決法
4.1 ディスクユーティリティで確認
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」を開く
- 左側のリストにHDDが表示されるか確認
- 表示されている場合:
- 「マウント」をクリック
- 認識しない場合は「First Aid」を実行して修復
4.2 ターミナルで確認
diskutil list
コマンドで接続中のHDDを確認- 必要に応じて
diskutil mount /dev/diskX
でマウント
4.3 ファイルシステムの互換性
- Macは HFS+ / APFS / exFAT / FAT32 に対応
- Windows専用フォーマット(NTFS)の場合、読み取り専用になる
- 読み書きしたい場合は「Paragon NTFS for Mac」などを利用
5. 外付けHDDが故障している場合の対処
- HDDの異音を確認
- カチカチ音や回転しない場合は物理故障の可能性
- データ復旧サービスを利用
- RAID・NAS用HDDも同様に専門サービスを利用する
- 自力で開封・修理は危険
- データ消失のリスクが高いため避ける
6. その他の解決法・便利なツール
- USBポートを変更して再接続
- 別のPCで認識確認
- HDDメーカー純正ユーティリティで診断
- Western Digital → WD Drive Utilities
- Seagate → SeaTools
- 外付けHDDケースの交換
- ケースのコントローラーが故障している場合、HDD本体は生きていることもある
7. 注意点
- データが重要なHDDは、初期化やフォーマットを行う前に必ずバックアップを確認
- 電源不足やケーブル不良で接続不安定なまま使用すると、データ破損の原因になる
- HDDを長時間連続使用すると発熱するため、放熱や設置場所に注意
8. まとめ
外付けHDDが認識しない場合、原因は多岐にわたりますが、順序立てて原因を切り分けることが重要です。
- ケーブル・USBポートの確認
- 電源供給の確認
- OS上でディスク認識状況を確認(Windows:ディスク管理、Mac:ディスクユーティリティ)
- ドライバ・ファイルシステムのチェック
- HDD故障の場合はデータ復旧サービスを検討
これらを順番に試せば、多くの場合は自力で復旧可能です。
突然のトラブルでも焦らず、手順に沿って確認することがデータを守る鍵となります。