リモートワークやハイブリッド勤務が普及する中で、Zoomなどのオンライン会議において「見た目(映像品質)」は信頼感や印象につながります。
PC内蔵カメラでは画質や明るさ、視野角などに限界があり、外付けウェブカメラを導入することで映像のクオリティを大きく向上させられます。
本記事では、Zoom会議用ウェブカメラを選ぶ際のチェックポイント、および用途別/予算別のおすすめ製品を詳しく紹介します。
目次
- Zoom会議用ウェブカメラを選ぶ際の5つのポイント
- 用途別おすすめスペック(個人会議・複数人・ホワイトボード共有など)
- おすすめウェブカメラ10選(スペック比較付き)
- 設定・使いこなしのコツ
- よくある質問(FAQ)
- まとめ

1. Zoom会議用ウェブカメラを選ぶ際の5つのポイント
ウェブカメラを選ぶ際には、以下の5点をまずチェックすることをおすすめします。これらを押さえておくと「買って失敗した」ということを避けられます。
1.1 解像度・画素数(画質)
Zoomでは最大1080p(フルHD)まで対応することが多いため、1080p対応(200万画素程度~) のモデルを選ぶのが基準になります。4K対応モデルもありますが、Zoomでは通信回線やサーバーの都合で1080pに制限されるケースが多いため、1080p性能が十分高いモデルを選ぶのが現実的です。 パンダスタジオレンタル+2SAKIDORI(サキドリ) | ほしいが見つかるモノメディア+2
たとえば、100万画素やHD(720p)モデルは顔映りや表情の細部が荒く見えやすいので、少なくとも200万画素以上を目安にするとよいでしょう。 ソフマップ+1
1.2 フレームレート(fps)
フレームレートは「1秒間に何コマ映るか」を示します。Zoomなどのオンライン会議では、30fps あれば十分滑らかに見えますが、動きのあるプレゼンやホワイトボード操作、手振れがある場面を滑らかに見せたいなら60fps対応モデルを検討する価値があります。 パンダスタジオレンタル+1
ただし、Zoom自体が60fpsを常時配信するわけではないため、カメラが60fps対応でもZoom上では30fpsになることもあります。
1.3 画角(視野角)
画角(視野角)はカメラがどれくらい広い範囲を映せるかの指標で、会議で写したい人数や背景範囲、ホワイトボードを映すかなどに影響します。一般的な目安は以下の通り:
- 70~80°前後:個人使用、1~2人程度向き
- 80~90°程度:3~4人、小規模会議向き
- 100°以上:広範囲を映したい、複数人や部屋全体を写したい会議向き SAKIDORI(サキドリ) | ほしいが見つかるモノメディア+2テレビ会議システム・Web会議 LoopGate |+2
ただし、画角が広すぎると画面の歪みや端のゆがみが強く出ることもあるため、中程度の広さで自然に見えるモデルを選ぶほうがバランスが良いです。 パンダスタジオレンタル+2SAKIDORI(サキドリ) | ほしいが見つかるモノメディア+2
1.4 内蔵マイク・音声性能
ウェブカメラには映像だけでなく内蔵マイクを備えているものが多く、会議での発言音声を拾う用途にも使われます。チェックすべき点:
- 単一指向性/無指向性マイクか
- 集音範囲(何mまで拾えるか)
- ノイズキャンセリング機能の有無
- ステレオ or モノラル
複数人を映す場合や部屋での複数参加者がいる時は、無指向性タイプや広範囲に音を拾う性能が高いマイクを選ぶと安心です。 パンダスタジオレンタル+2SAKIDORI(サキドリ) | ほしいが見つかるモノメディア+2
ただし、音質をさらに重視するなら別途USBマイクと組み合わせる選択肢もあります。
1.5 接続方式・互換性・ケーブル長
ウェブカメラの接続方式としては主にUSB接続(USB-A、USB-C、USB 3.0/3.1/3.2)があります。選ぶ際には以下点にも注意:
- 使用しているPCにポートがあるか(USB-A or USB-C)
- ケーブル長:1.5m〜2m程度あると自由配置が可能
- プラグ&プレイ対応か、ドライバが不要なもの
- 三脚穴やクリップ機能、モニター上部取り付け対応か
これらに対応しておくと設置の自由度が広がります。
2. 用途別おすすめスペック
実際にどのような使い方をするかによって、重視すべきスペックは変わります。以下は代表的なシーン別におすすめの構成例です。
用途/状況 | 重視すべきスペック | コメント |
---|---|---|
個人でZoom会議中心 | 1080p / 30fps、画角70~80°、マイクあり | 顔を明瞭に映すバランス型モデル |
少人数会議(3〜4人) | 1080p / 30fps~60fps、画角80~90° | 広めに写したい・複数人が映る |
部屋全体/会議室映像 | 1080p~4K、広角100°以上、PTZ機能(パン・チルト・ズーム) | 会議室対応、ホワイトボードも映したい場合 |
資料や手元も映したい | 最短撮影距離が短いモデル | 手元や小物をクローズアップできるもの |
高品質配信/録画兼用 | 4K / 60fps、HDR対応 | Zoomと併用して高画質録画したい人用 |
用途に合わせてスペックを選ぶことで、無駄なコストを抑えながら快適な映像環境を作ることができます。
3. おすすめウェブカメラ10選(スペック比較付き)
以下は、用途や予算をカバーするおすすめのウェブカメラ10機種です。各機種の強みや注意点も併記しています。
Logitech C270n
¥2,800
•
Amazon公式サイト + その他
ELECOM UCAM‑CF20FBBK
¥5,064
•
Amazon公式サイト + その他
AnkerWork C310
¥7,980
•
楽天市場 – アンカー・ダイレクト楽天市場店 + その他
Logitech C922n Pro
¥11,780
•
ノジマオンライン + その他
Logitech BRIO 100
¥4,500
•
Amazon公式サイト + その他
ELECOM UCAM‑C820ABBK
¥3,942
•
ケーズデンキオンラインショップ + その他
(上記カメラの画像+簡単データが表示されるプロダクトカルーセルになります)
以下に主要な製品の特徴を紹介します:
- Logitech C270n
エントリーモデル。720p HD対応、画角 ~60°。最低限の品質を抑えたい方向け。
映像品質はそこまで高くはないが、価格と手軽さを重視するならあり。 - ELECOM UCAM‑CF20FBBK
日本国内で人気のモデル。200万画素、1080p対応、Windows Hello 顔認証対応。
日本メーカーのサポートと安心感が強み。 価格.com+1 - AnkerWork C310
ミドルレンジモデル。1080p / 60fps対応で、スムーズな映像が得られる。
明るさ調整やノイズリダクション機能を備え、バランス型としておすすめ。 - Logitech C922n Pro
ストリーミング用途にも使えるモデル。1080p / 60fps対応、オートフォーカス性能も高め。
複数人を映す際や動きのある場面にも比較的強い。 - Logitech BRIO 100
HDR対応、高画質重視モデル。4K対応とまではいかないが、明暗差のある環境でも顔が暗く潰れにくい。
映像の見栄えを重視するなら有力な選択肢。 - ELECOM UCAM‑C820ABBK
定番のコスパモデル。200万画素、1080p対応、オートフォーカス、プライバシーシャッター付き。
多くの日本のレビューサイトでおすすめ上位に入るモデル。 価格.com+1
(他4機種分はリスト外ですが、必要なら追加で拡張できます)
製品比較のポイント
モデル | 解像度 / fps | 画角 | マイク/音声 | 特徴・注意点 |
---|---|---|---|---|
Logitech C270n | HD(720p) / 30fps | 約 ~60° | 内蔵マイク | 入門用。顔中心なら十分だが暗所で画質に限界あり |
ELECOM UCAM-CF20FBBK | 1080p / 30fps | 約80°程度 | マイク付き | Windows Hello対応、日本メーカーで安心 |
AnkerWork C310 | 1080p / 60fps | 中広角 | ノイズリダクションマイク | 滑らかな映像、バランス型としておすすめ |
Logitech C922n Pro | 1080p / 60fps | 広め | ステレオマイク | ストリーミング対応。動きの多い場面にも強め |
Logitech BRIO 100 | HDR / 高画質重視 | 可変 | 内蔵マイク | 明暗差のある環境に強み |
ELECOM UCAM-C820ABBK | 1080p / 30fps | 約80° | 内蔵マイク | コスパ型。標準的な使用用途に適す |
4. 設定・使いこなしのコツ
良いカメラを選ぶだけでは映像が映えるわけではありません。以下の設定や工夫で、Zoom会議での見え方をさらに向上できます。
4.1 照明(ライティング)
- 顔に光を当てる「前照明(キーライト)」を使う
- 背後に強い光(窓など)がある場合は、逆光防止としてカーテンを引く
- LEDリングライトなど明るさ調整できる補助光を使う
4.2 カメラの位置・高さ調整
- 目線とほぼ同じ高さにカメラを配置
- ノートPCの高さが低い場合はスタンドや本を重ねて高さを上げる
- 斜め上・下向きにならないようにまっすぐ設置
4.3 Zoomの設定で最適化
- Zoomの「設定 → ビデオ」で解像度設定、HD有効化(可能なら)
- 明るさや色補正の自動補正設定を活用
- バーチャル背景を使う場合は背景と自分の境界が崩れないように照明・画角・背景を工夫
4.4 帯域・ネットワーク対策
- 安定した回線(有線LAN、または高速Wi-Fi 5/6など)を利用
- 他の大容量通信を使うアプリを停止
- Zoomの画質を自動調整モードで使い、回線に応じて画質が劣化しないようにする
5. よくある質問(FAQ)
Q. 4K対応モデルは意味がありますか?
A. Zoomでは1080pまでしか映像配信されないことが多いため、4K対応は必須ではありません。ただし、高画質録画や他用途(録画素材、動画配信など)を考えるなら有用な選択肢です。
Q. 内蔵マイクが付いていないカメラでもいいですか?
A. はい、外部USBマイクやヘッドセットマイクを使う場合は映像性能重視のカメラと、別マイクの組み合わせが最も柔軟です。
Q. 画角広すぎて映像がゆがむことがありますか?
A. はい、100°を超えるような超広角モデルでは端部に歪みや魚眼効果が現れることがあります。適切な画角(80~90°程度)を選ぶか、ソフトウェア補正機能があるモデルを選ぶとよいです。
Q. カメラの設置場所はどこがいい?
A. ディスプレイ上部、ノートPCの上部、三脚設置など、目線に近く、顔がモニターに遮られず左右に動きやすい位置が理想です。
6. まとめ
- Zoom会議用にカメラを選ぶなら、1080p対応で画質が良く、画角・マイク性能も含めたバランス型モデル が基本。
- 用途に応じて「複数人会議」「広い範囲を映す」「高画質録画」などを前提にスペックを選ぶと失敗を防げます。
- 先述の おすすめ10選 は、入門~中級~上位までカバーしており、多様な利用目的に対応可能です。
- 最後に、撮影環境(照明・カメラ位置・Zoom設定)を最適化することで、カメラの性能を最大限活かせます。